いい日旅立ち〜北へ〜 Part.1

をたくもすなるぶろぐといふものを、我もしてみむとて、するなり。

みなさんはじめまして。普段はTwitterInstagramで活動しているらいらっくと申します。どれだけ続くか分かりませんが、どうぞよろしくお付き合いくださいませ。

さて、第一回となる今回の舞台は北の大地北海道。命からがら関西に生還して早数日。早くも薄れ始める細部の記憶を思い起こしつつ、念願だったラッセル車を追って北の大地を駆け回った思い出を綴っていければなと。

それでは逝ってみよう!!

いい日旅立ち〜北へ〜

2023年2月も終わりの24日早朝。朝起きることが難しい私はほんの数時間仮眠しただけ、いや正確にはオールに失敗し寝落ちしただけの重い瞼を擦りながら阪急電車の車内にいた。ただでさえ朝は苦手なのに朝っぱらから大きく重いリュックサックと蓮を持ち運び、ただでさえ豆腐な私のメンタルは早々にやられかけていた。私の難儀な性格上、自分が計画したとかご縁があってお誘い頂いたとか関係なく旅行の直前や当日の朝は何故か行きたくない病の発作が出るので余計である。

まだ朝の6時過ぎだと言うのにそこそこな乗客を運ぶ準特急。こんなクソ早い時間から週5で仕事に向かえるサラリーマンたちは一体何者なのだろうか。私には到底出来ない偉すぎる。生きてて偉いようん。どうか強く生きてもろて。そんな乗客たちも十三でほとんどが降車し、車内に余裕が出来たと思ったら一瞬で梅田。こちらは比較的空いてて拍子抜けした地下鉄御堂筋線を乗り継ぎ、やってきたのは難波。ここからは南海電車の○人輸送列車こと特急ラピートに乗車する。朝7時の便とあって、私が特急券を購入した段階で窓側は既に埋まっていたが、背に腹はかえられぬので大人しく通路側の席を確保。天下茶屋の段階で完全に満席となったらしい。聞いてますか遥さん。

話は逸れるが、ラピートの座席は背ズリの形状も良く、座布団も心地よい柔らかさ。背面テーブルも付いており、たった40分程度の旅路には勿体無いほどの接客設備であった。先日梅田貨物線の葬式で乗車した遥さんとは偉い違いである。現状、大阪の都心である梅田や難波へのアクセスもラピートの方が便利な状況であるが、このブログを執筆している段階でもうあと20日を切ったダイヤ改正で遥さんがうめきた新駅もとい大阪(要審議)に停まるようになると状況も変わってくるのだろうか。

話を戻そう。私は南海とは全く縁がなく、おそらく5年以上ぶりに車窓を流れる天下茶屋以南の景色を楽しんだのも束の間、関西空港連絡橋に突入する。タンカーが突っ込んでこないかとビクビクしてみたものの全くそんな訳もなく、無事に関西空港上陸。ラピートの車内チャイムいいね。癖になりそう。○人ばかりかと思っていたが、日本人のビジネスマンも多かったし、向かいの座席に座っていた○人旅行客のマナーは○人にしては良い方で少しだけ見直した。

そしてここから地獄の第一章が幕を開ける。

まず、一口に関西空港と言ってもターミナルが複数ある。国内線だけでも二つある。そして私が乗る飛行機が離陸するのは第二ターミナル。聡明な方ならもう察しがついたかも知れないが、そう。あのP社(自主規制)である。第二ターミナルはもっぱらP社の発着に使われているのだが、まずコンビニがない。エアロプラザ近くのローソンでマフィンとメロンパン、そしてコーヒーをau payで購入したら195円?とかでびっくり。クーポンが自動的に適用されたらしいがいいんですか?195円で。この物価高のご時世でありがたいモノである。

200円もせず朝飯を買えてご機嫌なまま連絡バスに乗り込み、7〜8分で第二ターミナルに到着。チェックインも済ませたのだが、ここで問題が発生した。P社は、機内に持ち込める手荷物は合計で7kgまでと決められている。それ以上は預けなければならない。私のリュックサックは9kgを悠に超え、片手には折り畳んでも80cmを超える蓮。詰んだ。機内に持ち込めるものなど何もない。今から同行しても仕方ないのでカウンターで手荷物の追加をお願いする。P社のサイトでこのような場合は追加料金をクレカかバーコード決済で払うようにと書いてあったので「au payでお願いします。」と提示しようとしたその瞬間…

「お客様au payには対応しておりません」

… ……は?

いやお前らバーコード決済がご利用頂けます。って書いてたやんけ。リサーチが足りなかった俺も俺やがサイトに対応してる決済方法書いてへんかったやんけ。それで空港まできて対応してませんはやばいやろ。しかも時刻は8時前、飛行機の離陸は8時55分である。マズい。とてもマズい。まず、第二ターミナルにはコンビニがない。ATMはあるが私は地銀にしか口座を持っていないため対応していない。これはエアロプラザに戻るしかないのである。しかし連絡バスの所要時間は10分が目安。戻ってきたら8時20分ごろということになるが、これはあくまで単純に往復した場合の話であり、私がP社に対応するキャッシュレス決済に入金する時間などは含まれていないのである。そして手荷物検査の締切は出発30分前の8時25分。このままでは搭乗すらできず、北海道に行けなくなる可能性もある。急ぎ連絡バスに駆け込みエアロプラザのローソンに直行。paypayに5Kチャージしようと思い、諭吉をATMに突っ込む。お釣りが出ると信じて疑わなかったが、画面には「取引完了」の文字。え…。終わったんやが。車代に使う諭吉飲まれたんやが。え?俺この旅終わったくね?どの面下げて運転士さんに会えばいいの?しかしそうこうしている間にも搭乗手続きの締め切りが迫っている。私は猛ダッシュでバスに乗り、急ぎ第二ターミナルへ戻るのであった。保安検査間に合った。本当によかった。生きた心地しなかった。ふえぇ…。

かなりバタバタして先が思いやられるが、こうして私はなんとか北の大地、北海道へと旅立つことが出来た。よかったね。

初っ端からヒリつきながらもなんとか関西空港を離陸した私。この日の関西地方はあいにくの雨で離陸早々雲に包まれてしまったので、溜まった写真を現像したり、朝食で買ったマフィンを頬張ったりメロンパンのカスをポロポロ溢しながら食ったりしながら時間を潰していると、男鹿半島の上空あたりから雲が抜けてきた。滅多に飛行機には乗らないオタクなので、こうして高高度から俯瞰すると地図と同じ光景が広まっていてちょっと興奮する。

青森の上空では八甲田山が綺麗に見え、思わずLightroomを起動し、こう言う時にRawが撮れるコンデジあると便利なんだろうなぁと思いつつスマホのカメラでパシャリ。こう言う時のLightroomカメラは有能である。

あっという間に1時間55分のフライトを終え、新千歳空港に着陸。しかし駐機場のキャパがないとか言い出して飛行機が誘導路を多動し始めた。P社くんさぁ…。結局20分ぐらい待たされようやく降りることができた。ここで今回運転して頂くS氏、T氏と合流する。新千歳空港では手荷物もスムーズに受け取り、オリックスレンタカーへ向かう。今回3泊4日、お世話になるのはシエンタだった。車には詳しくないが、車種的にアタリ枠との事。三列シートで後部座席を収納すると、3人分のリュックサックやカメラバッグ、ゲバ、キャタなどがすっぽり収まり、私の座る二列目もかなりスペースに余裕がある。なるほど、これは確かにアタリだ。そして一行は最初の目的地である豊平川の河川敷へと向かうのであった。

豊平川到着。狙うは785系の特急「すずらん」である。「スーパーホワイトアロー」「スーパー白鳥」として札幌/新千歳〜旭川間や青森/新青森〜函館間の都市間輸送を担っていたのも今は昔。今や僅か2編成が789系と共通運用でもっぱらすずらんでの運用となっているのが現状である。

ちなみにモノの前に737系なる新車の試運転が通過して行ったのだが、ただでさえ長くなっている尺がこれ以上長くなるのもよろしくないので、詳細は割愛させて頂く。こんなとこまで来て撮る事になるのなら甲種撮ったきゃよかったな〜と思ったり思わなかったり。

通過してすぐT氏にガングロガ○ジとかいうとんでもないあだ名をつけられてた。デビューすらしてないのに可哀想に笑

そうこうしてる間にモノのお時間。

カッコいいね。架線柱の処理もう少しなんとかしたかったかな。それにしても幼い頃に図鑑で見た列車を大人になって現地で撮影するのにはやはり感慨深いものもある。これも撮り鉄の一つの醍醐味と言えるだろう。新千歳空港到着の段階では薄晴れだった天気は急転し大雪に。モノの前までは遠くに見えていた札幌のテレビ塔も瞬く間に見えなくなってしまった。

改めて自分がどんなところに来たのか実感させられつつ、車へ。ちなみにだが一瞬でも遠くにテレビ塔が見えたので札幌観光はこれでおしまいである。まあ行ったところで「ふ〜ん」で終わるだろうしそれぐらいがちょうどいいだろう。

札幌から車でおよそ4時間。私の記憶が正しければずっと下道だったと思われるが旭川に到着。時刻は19時前とあって、すでにあたりは真っ暗である。ちょうど、次の改正で姿を消すこととなるキハ183系特急「オホーツク」が旭川にやってくるとのことで、お二人にお願いして旭川駅に寄って頂く事に。しかし…「特急オホーツク3号網走行きは約10分遅れで〜…」おいおいおいおい。マジで言ってん?まあ時間はあるし待ちますか〜などと話していたら、われわれのホームに当駅止まりの接近放送。折り返し普通列車になると言うではないか。「…終わった。」そう。ここは北海道。首都圏や関西と違い、そんなすぐに折り返すわけがないのである。そして、旭川止が入線してすぐにオホーツクの接近も鳴動。

【悲しいことがありました】

終了のお知らせである。

15分ほど遅れての到着だった。もはやBOSEと断言したいところだが、対向の旭川止がヨンマルだったこともあり、キハ183ともども近いうちに消えてしまう被写体なのでツーショットのようなものを写し退散。二度と再履修の効かない被写体を前にこのような結果となり唇を噛むしかないが、ここまで再三のチャンスがありながら北海道に足を踏み入れなかったのは私自身である。残念だが、再度北の大地をさらに北へと北上して行くのであった。

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いかがでしたでしょうか。初回からかなりの量を書いたつもりですが、これでもまだ1日目の半分ぐらいの量しか書けていません💦

それぐらい北海道での思い出が濃かったんやということで、温かく見守って頂ければ幸いです。

今回は関空出発前のドタバタと、豊平川での撮影を中心に書かせて頂きましたが、札幌近辺のJRもなかなか楽しいですね。私個人としてはJR北海道と言えば721系と言う印象が強く、その721系も含め色々なバリエーションの列車が撮影出来てとても楽しかったです。夏にでも札幌を中心に観光メインで訪れつつ、ちょろっと撮影出来たらいいなーと思います。

さて、次回からようやく本編と言える区間に入っていきます。札幌での撮影を楽しんだ私。だが、この時の私はまだ北海道の恐ろしさを知らずにいた…。

ここまでご覧頂きありがとうございました。

それでは、また。